60年という長い時間をかけて出来上がった
萱葺き屋根が持つ独特の造形美の美しさを
そのまま残し、現代建築と調和させた住宅。
自然の音、風の香りなど、
最近では中々見られなくなった風情と共に
心の豊かさも設計に取り入れました。
古民家解体
古い建材を一本一本丁寧に解体しました。材料の形を可能な限り崩さず解体することは、知識と技術が物を言います。
現代の機械を使って解体すれば簡単に解体することが出来ますが、古い家屋の材料を出来る限り活かしたいという施主様の願いから解体作業は手作業で行われました。現在は屋根師の数も少なく、萱を解体することも容易ではありません。
褐色の梁と白銀の漆喰
古材を露わにした天井組み、漆喰壁との組み合わせ、素材を活かした内装、この落ち着いた雰囲気は古材ならではの賜です。日本の風土が織りなす建築美意識を蘇らせた空間は、派手ではなく"素朴さ"という落ち着きの中に存在します。住宅という人生のパートナーに於いて長く付き合う程、その味わいを楽しむことが出来るのではないでしょうか。
雰囲気を贅沢に残した広間
雑誌掲載
以前、住宅・不動産の総合専門誌「住宅情報」に掲載されました。古材を手作業で解体し、移築するという現代では中々見られない施工技術が評価され、読者の方々から多くの反響を頂きました。